2014/12/21

気圧高度計の実地テスト

メーヴェのようなもの」に搭載している計器の気圧高度計を市販のスカイスポーツ用の気圧高度計と比較してみました。

使用した気圧センサは、
で、上の2つが自作の計器につながり、Digiflyのものをリファレンスとして使います。

テストは大山ケーブルで行いました。標高400 mから678 mを約6分で登るので毎秒0.8 m程度の上昇が期待できます。テストの様子は以下の動画のようになります。



Digiflyの気圧高度計にはロガーがついていないので、上の動画から表示値を読み取ることで結果を数値データ化しました。以下に自作計器とDigiflyで測定した気圧高度の表示値を示します。
計器表示から求めた気圧高度の時間変化
両者の変化の傾向はほぼ同じですが、絶対値に3%程度のずれがあります。
原因は気圧高度を求める際に使った温度のようです。
電子航法研究所報告 No.114, Vol. 3 (2005) pp. 1-13 気圧高度計による高度測定誤差とその補正にある通り、気圧高度は地上気温に依存します。
実験の結果から推測すると、DigiflyのICAO標準大気で定められる地上気温288.15 Kを用いているようですが、自作のものの温度は気圧センサの温度出力値を用いていました。

自作の計器で測定した気圧と288.15 Kを用いて求めた気圧高度を以下に示します。
地上気温288.15 Kを用いて計算した気圧高度とDigiflyの気圧高度の比較。時刻がマイナスの部分は計器のロガーはONかつ動画が撮影されていない部分
MS5611とDigiflyの気圧高度は絶対値も含めてよく一致しています。
Freescaleの圧力センサは温度補正を行っていないためか、電源ON直後に高度がドリフトするなど安定性があまりよくありません。

実際のフライトで使用した感覚からすると、圧力を変化させた際のゼロ点の安定性は大きなダイアフラムを使っているFreescaleのセンサのほうがよいようですが、Measurement Specialtiesのセンサはプリセットの校正係数でそれなりに安定した高度測定ができるようなので、今後はMS5611をメインに使っていこうと思います。