2012/01/08

GPS用Wilkinson Couplerの設計とシミュレーションII

前回の続きです。

前回は使うコネクタやケースなど、製作のことはあまり考えずに設計を行いましたが、実際に製作することを考えてモデルに修正を加え、再度シミュレーションを行いました。
下の図が修正したモデルです。

修正を加えたシミュレーションモデル。42.4 x 33.2 x 23 mmのアルミ製の箱を境界条件にしている
前回との大きな違いは以下の3点です。

  • 入れる箱(タカチMB-S1)の大きさに合わせた境界条件を設定
  • 基板の大きさを箱のサイズに合わせた
  • 入出力に使うMCXコネクタのパッドを追加
これらの変更に伴い、特性がよい周波数が少しずれたので、線路長も変更しています。

このモデルを使ったシミュレーションの結果を以下に示します。

シミュレーション結果。左軸は透過率、右軸はVSWR

シミュレーション結果のスミスチャート
1.95GHz付近にMCXコネクタ付近で起こるインピーダンスの不連続による特性の乱れがありますが、GPSで使う周波数帯域では十分な性能があります。

シミュレーション結果をもとにEagleでパターンを描き、発注用にガーバーデータを出力しました。
表面のガーバー出力
裏面のガーバー出力
ソルダレジストの誘電率・誘電正接・厚さ等が不明で、特性に与える影響が見積もれないので、表面はパターンむき出しです。

基板厚さなど、基板の製作精度で変化するであろうパラメータを変えながらシミュレーションを行ったところ、10%程度の誤差では大きな特性の変化は起こらないことがわかりました。
このことから、このパターンではインピーダンスコントロールは不要であると考えられるので、基板はFusionPCBに発注するつもりです。

基板が届き次第部品を取り付け、ネットワークアナライザで特性を測ってみようと思います。