2012/08/28

電装標準化計画

Team'F'向けに作製している電装系ですが、実は某チームにも1台提供して使っていただいています。
交流飛行会2012で話を聞いた限りだと、手間をかけずに計器を積みたいという需要は確実にあるようなので、次のバージョンの電装系はある程度汎用性を持ったものにし、部品代程度での配布も考えています。
同時にセンサとのインターフェースやログの形式も汎用性のある形で「標準化」を行うつもりです。

大雑把な機能は下のビラのようにしようと考えています。
PDF版はこちら
表示部をAndroid端末に任せる他は、現在の電装系の上位互換にあたる機能を備えています。

11月の頭にモデルロケットを含めた電装標準化の話し合いがあるらしいので、その結果を踏まえて詳細な設計を始めようと思います。

興味や意見のある方はコメント欄やTwitter等でコンタクトしていただけるとありがたいです。

2012/08/21

L1帯GPS受信機による短期PPP Static解析の有効性

富士川滑空場の測量データのさらなる解析を行いました。
@fenrir_n さんの行ったPPP Static解析Static解析の示す座標が食い違いを見せるのはなぜか? というのがモチベーションです。

精密単独測位(PPP)と相対測位の違いはPPPに関する覚え書きにまとめられている通りですが、具体的なデータを使ってどの程度の差が出るかを比較してみました。
Static測位とPPP Static測位の比較
図は北東のポイントの測位データの解析結果です。
緑色がStatic解、紫色がPPP Static解ですが、両者には水平方向で1m前後、高さで2.5m程度の差があります。

この差がどこから来るのかを調べるために、電子基準点 蒲原を基準局・静岡清水市1を移動局として、使う周波数帯・測位時間を変えてStatic解、PPP Static解の比較を行いました。
Static測位とPPP Static測位の比較
L1帯15分間のデータを使った
上の図は富士川の測量条件に近い、L1帯の15分間のデータを使った解析結果です。
Static解のFix率がよくありませんが、2つの解には最大1.5m程度のずれがあります。

L1/L2帯の両方のデータを使って解析を行ったものが下の図です。
Static測位とPPP Static測位の比較
L1/L2帯15分間のデータを使った
2周波を使うためFix率は100%になり、電離層遅延の補正が効いているためか、方向によっては2つの解の差が小さくなっています。

Static測位とPPP Static測位の比較
L1/L2帯24時間のデータを使った

さらに、測位時間を24時間に延ばしてみました。
長時間の測位で相対測位にだいぶ近い誤差に落ち着いていることがわかります。

以上の結果から、L1帯GPS受信機を使った短期PPP Static測位では、Static測位のような高精度は期待できないことがわかりました。
PPP Static測位では電子基準点での観測データが不要で、精密軌道・時計には予報値が使えるのでリアルタイム測位ができるでは? と期待していましたが、そう甘くはないようです。