ガス式半田ごてのブタンガス

2010/12/31

部品・工具

最近、gootのガス式半田ごてGP-510SETを購入しました。

もちろん、100V電源につなぐタイプの半田ごては持っているのですが、
  • 試験飛行、琵琶湖など電源のない場所で半田付けを行う可能性がある
  • ホットエアで足の出ていないチップ部品を半田付けしたい
ために購入しました。

当然のことながら、ガス式半田ごてを使うためには本体にガスを充填する必要があります。
gootからは専用の充填ガスGP-20が販売されていますが、120gで定価630円と、同じブタンガスを使ったカセットコンロ用のガス(250g×3で400円程度)に比べるとかなり高価です。

そこで、GP-510にカセットコンロ用のガスを充填して使えないかどうか試してみました。

比較に使ったカセットコンロ用のガスと純正ガス
カセットコンロ用のガスと純正ガスでは、注入口の外径が約4mmと約3mmで若干違いますが、カセットコンロ用のガスでも漏れが若干あるもののガスの充填は行えました。

しかし、ホットエアを使ってチップ部品の取り外し作業を行ってみると、カセットコンロ用のガスではほとんど半田が溶けず、1608程度のチップ抵抗でも取り外しに苦労するくらいで、全く実用にはなりませんでした。

カセットコンロ用のガス・純正ガスともに成分表示はブタンガスなのですが、今回使用したカセットガスには沸点の高いn-ブタンが多く含まれ、純正ガスには沸点の低いイソブタンが多く含まれていたので、純正ガスのほうが勢いよくガスが吹き出し、このような差が出たのではないかと思います。
(余談ですが、登山で使うガスコンロのガスは気温に合わせてn-ブタン・イソブタン・プロパンの配合を変えたものを選びます。)

似たようなガスには、ガスライター用のガスがあります。
実物を見たことはないのですが、写真を見る限り注入口の形は純正ガスに近い感じがします。また、ガスを一度ボンベから本体に移して使うという点も同じなので、ガスライター用のものを使えば十分な加熱ができるかもしれません。
しかし、ガスライター用のガスの価格はほとんど純正ガスと変わらないので、純正ガスが手に入らない等の理由がない限り、わざわざ買って試す必要はないかと思います。